ネックウォーマー
最近、すっかりとサッカーに夢中になっている長男が、
練習に出掛けようとする土曜日の朝、
お気に入りの「ネックウォーマー」を無くしたと母親に報告していた。
この「無くす」「落とす」「忘れる」の3大トラブルは、
先祖代々脈々と受け継がれている「佐々木家」の持ち味でもある。
そこで私は去年購入した、お気に入りの「ネックウォーマー」を貸す事を提案した。
すると長男は、表情を少し曇らせ「だいじょうぶ」と、やんわり拒否りました。
納得のいかない私は「寒いんだから持ってけよ」と、もう1プッシュ。
シブシブ受け取った長男は首には巻かず、リュックに詰め込み出掛けて行った。
翌週になっても「ネックウォーマー」は見つからず、
「どうだ、お父さんのネックウォーマーもカッコいいだろ」と問いかけると、
「あんまりしてない........」とバツの悪そうな表情を見せる。
すると母親が「なんか、クサいんだって、お父さんの.......」と優しい声で私に言う。
耳鳴りが止まらず、悪寒が走った。
やっとの思いで「あっ、そう」と声を絞り出した。
その翌週、今度は母親が「ちゃんと洗ったから、もう大丈夫よ、ほらイイ匂い」と
長男に語りかけ、無差別に私の聴覚を痛みつけた。
長男も畳みかける、「ムリ!、まだクサそう。あのイメージが残ってる」
過呼吸気味になっている私をよそに2人の会話は続いていた。
「あの」「あのイメージ」この言葉がリピートする。
中学の時、英語の畠山先生が「リピート、アフタミー」とよく言っていたが、
しばらくは うまく言えそうにありません。
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